1月上旬にWAIS-Ⅲのテストを受けてきました。
色々考えたのですが、結果を公表しようと思います。
WAIS-ⅢでADHDの確定診断は下りるのか
2016年10月に病院に駆け込み、12月に自分から希望してWAIS-Ⅲのテストを予約。2017年1月上旬に試験を受け、1月末に結果が出るという実にスムーズな運びでした。ここまでは。
結果を聞きに行った日、まさかの「結果の詳細を教えて貰えない」という衝撃で荒れに荒れました。
通常WAIS-Ⅲの結果というのは「患者本人には通達しない」ことがデフォルトなのだそうです。つまり結果の紙や数値をもらえるのはイレギュラーなのだと。それでも受けた検査の結果を「心理士の言葉」のみでしか見せられないことに抵抗があります。
— よもぎ@ADHD (@yomocracy) 2017年1月31日
こればかりは、病院や心理士さんの方針によるのでしょう。
強めに食い下がった結果、次の診察の際、しぶしぶ結果(数値が書かれた部分だけ)を写メらせてくれました。興味がある方は後ろの方に結果を載せているのでどうぞ。
ちなみにこの日、主治医からもらった言葉は以下の通り。
「IQは高い」「数値を見る限り発達障害とは考えにくい」「頭がいいわけだからさ、なんとかなるでしょ」
実にありがた~~いお言葉です。すごく絶望したのを覚えています。
言いたいことはただ1つ。IQが高かろうと低かろうと、結果が発達障害の特徴に当てはまらなくとも事実私は困っているんだということです。頭がよければなんとかなるなんてことはないんじゃないでしょうか。
個人的には、発達障害の困り感というのは複数の種類があるのでいかということです。
まさに私の困っていることは、(特)に起因するものが多いなあという感じ。コミュニケーションに難があるとか、感情のコントロールができないとか、先延ばしのことなんかはWAIS-Ⅲでは測りようがないんじゃないかなあと。特にその場だけは取り繕うのが得意な私は、初対面の人に(特) の部分での不快感を与えることは限りなく少ないのです。
WAIS-Ⅲの結果
ここからは特に参考にしていただけることもないと思いますので、こういう人もいるんだな、と、お茶うけ程度にどうぞ。私が言いたいのは上でも書いた通り「IQの高さ低さに関わらず発達障害で苦しんでいる事実は同じだよってことだけです。
※2017/8/18追記
WAIS-Ⅲってどんなテストで何がわかるの?という方はぜひこちらを参照ください。
・WAIS-Ⅲとは?(1)
・WAIS-Ⅲとは?(2)
▼よもぎの検査結果
全検査FIQ:130
言語性VIQ:125
動作性PIQ:131
※より細かい群指数や下位検査項目については次項参照
わずかに言語<動作で、いわゆるディスクレパンシーの差が小さいので「発達障害とは考えにくい」のだそうです。
WAIS-Ⅲの結果を掘り下げてみる
お医者さんにさじを投げられてしまったので、自分で色々考えてみました。
結論としては、『とことん視覚優位』であることと、『自覚していなかったけれど言語能力が高い』ということがわかりました。
群指数・下位検査項目結果
群指数のIQは113~131(差18 / 平均122.5)、下位検査項目は9~18点(差9 / 平均14.2)に収まりました。この辺に着目すると凸凹はそれなりという感じです。
言語理解:131
(単語15 類似15 知識16)
【自己認知】
・得意度★★★☆☆
・好き度★★☆☆☆
知識量・語彙力を問われる。一応いい年ですし、喋ることは得意なのでこの結果には納得。
ただしあまり好きではない。
作動記憶:113
(算数13 数唱9 語音15)
【自己認知】
・得意度★☆☆☆☆
・好き度★☆☆☆☆
いわゆるワーキングメモリと耳からの情報処理力が問われる。もっとも苦痛で苦手です。下位検査項目の中でダントツ低かったのがこの「数唱」でした。
いずれも、耳で聞いた情報を『脳内で図にして』無理やり対応した結果です。少ない情報で短時間だからこそさばけただけで、日常生活ではとんと困っています。
知覚統合:125
(完成13 積木18 行列11)
【自己認知】
・得意度★★★★☆
・好き度★★★★★
完成は好きじゃないけど、積木と行列は好きです。積木で底上げされている。
実は私、弱いのですが『カメラアイ』に似た特技があります。目で見たものをそのまま画像で脳に保存、加工できるんです。(※作動記憶で使った『脳内図』もこれ)そういう特技がなければこの項目については平凡な成績だったかなと思っています。
処理速度:121
(符号14 記号14)
【自己認知】
・得意度★★★☆☆
・好き度★★★☆☆
自分の中ではもっとも「普通」の項目。得意でも不得意でもなければ好きでも嫌いでもない。
自分の中でのフラットな「自分の能力」はこのくらいかなあと思っています。
※群指数に影響を与えない下位項目→理解16 配列16 組合14 でした。
※2017/8/18追記
後日別の医療機関でWAIS-Ⅲの結果を解説していただき、別途記事をまとめましたのでよろしければ合わせてご覧ください。
考察まとめ
- 特技のプチカメラアイのこともあり、バリバリ視覚優位である。
- 自分が思った以上に、言語能力が高い。
言語理解のことは本当に意外でした。好きではないけれど、できる、ということは、仕事などには活かせるかもしれないです。これからちょっと意識をしてみたいと感じました。
思えば学生時代は5年間塾講師をしていたのですが、「天職だ」と言っていただいていました。板書、プリントづくり、生徒への説明・・・今考えたら本当に、向いていたんだろうな。
WAIS-Ⅲの結果でわかる、活かせることは、人それぞれだと思いますが、私のように新たな発見はごくわずかという場合もあります。
IQの高さ・低さ、凸凹の幅や種類に一喜一憂することなく、『今自分が困っていること』にフォーカスするのがベストでしょうね。IQと困り感についてはまた、別の機会にまとめたいと思います。