こんにちは。よもぎです。
先日Twitterで発達障害者の年収アンケートを行いました。
【成人発達障碍者の年収についてのアンケート】
— よもぎ@ADHD (@yomocracy) 2017年9月6日
一般平均と解離があるのか?その場合どのような差があるのかについて調べ、結果をフィードバックいたします。御礼は何もできませんがよろしければご協力下さいますようお願い申し上げます。https://t.co/55fDR1cZ3i
ご協力くださった皆様本当にありがとうございました!
今回はその結果についてまとめたいと思います。
0.前提条件
そもそも、このアンケート調査を行った理由は、「発達障害と診断されていると、就労状況や年収に大きくハンディキャップが生じるのかな?」という疑問が生まれたからです。
前提として申し上げておきたいのは、本アンケート結果は決して『一般的な発達障碍者すべてに当てはまる』とは言えません。
正確性は高くなく、あくまで『Twitter上における発達障碍クラスタの平均値(参考)』と考えるのが妥当です。
① 回答者数が少ないこと
② 対象である『Twitterをやっている発達障碍者』について、
性別・年齢層に偏りがある可能性があること
③ 回答者の抽出が無差別でないという性質上、正しい
就労割合が算出できない可能性があること
アンケート調査
アンケート実施期間:2017/09/06~2017/09/16
対象者:Twitterにアカウントを持つ、20歳以上の発達障害当事者の男女(学生を除く)
回答数:211件
アンケート内容:以下の通り
○男 ○女
Q2.お持ちの障碍を教えて下さい(複数選択可)
□ADHD □ASD □SAD、パニック障害、鬱など、その他の二次障害
□LDなど学習障害 □知的障碍(程度は問いません) □その他
Q3.年齢を教えて下さい
○20代 ○30代 ○40代 ○50代 ○60代以降
Q4.現在のライフスタイルを教えて下さい
○独身(死別/離婚含む) ○既婚
Q5.お子様について教えて下さい
○子供なし ○子供あり
Q6.お住まいについて教えて下さい
○一人暮らし、会社の寮など ○実家暮らし
○自分の世帯で契約している持家/賃貸 ○その他
Q7.お勤めの地域を教えて下さい
○北海道 ○東北 ○東京 ○関東 ○甲信越 ○中部 ○関西
○中四国 ○九州 ○沖縄
Q8.雇用形態を教えて下さい(複数当てはまる場合は主な収入源を1つ選択)
○正社員 ○契約社員、派遣社員 ○パート、アルバイト
○フリー、個人事業主 ○休職中、無職 ○専業主婦 ○その他
Q9.年収を教えて下さい。
※額面金額。個人事業主の場合は「年商」でなく「年収」を記載してください。
○100万円未満 ○100~200万円 ○200~300万円 ○300~400万円
○400~500万円 ○500~600万円 ○600~700万円 ○700~800万円
○800~900万円 ○900~1,000万円 ○1,000万円以上
有効票数並びに回答者の就労地域
有効票数:205
年代や、障害のセグメント別回答者数、就労地域の割合*1は以下の通り。
集計における前提条件
(1) 便宜上、アンケート回答の「雇用形態」を以下の通り振り分けた
・正規雇用:正社員、自営業者
・非正規雇用:パートタイマー、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託、B型就労移行支援作業所
(2) 平均金額は、各セグメントの中央値の平均とした
例)年収100~200万 ⇒ 150万
年収100万以下の回答については50万としますが、例外として「雇用形態:無職/休職中/専業主婦」かつ「年収:未回答」のものについては年収0円として計算しました。
また、年収1,000万円以上は全て1,000万円として計算しています。
1.就労状況(雇用形態の割合)
一般平均引用元:総務省-平成29年 労働力調(http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/index.htm)
一般平均と比較するとやや就業比率が劣りますが、一般平均の就労人口内に休職中を含むなど、対象者セグメントの違いの影響が予想されます。
女性は、既婚・専業主婦を除くと無職/休職中の割合は16.28%となります。なお、既婚者のうち専業主婦の割合は31.11%であり、一般平均(平成27年度)の33.2%とほぼ変わりませんでした。
2.雇用形態/男女別 平均年収
一般平均引用元:国税庁-平成27年 民間給与実態統計調査(http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2015/pdf/001.pdf)
一般平均と比較するとやや劣りますが、回答者の偏りを鑑みると一般平均とほぼ差異はないと考えられます。
① 回答者の6割が女性
② 回答者の8割が20~30代
③ 全国平均よりも都内在住者の割合が高い
→①~③を鑑みると全体平均値は下がるが、女性の就労者の平均値が上がると考えられる
3.障害別 就労状況/平均年収(参考値)
サンプル数が少ないので完全な参考値ですが、障害ならびに二次障害等の罹患状況別の就労状況並びに平均年収を算出しました。
「ADHD」「ASD」「併発」自体には大きな違いは見られませんでした。(ややASD単体が年収が低めに出ていますが、サンプル数の少なさが影響している可能性があります)
メインの発達障害の種類に比べると、学習障害の併発、知的障害の有無、二次障害の有無の方がそれぞれ年収への影響が大きいことが伺えます。
結論
結論としては『"本アンケートの回答者の"就労状況並びに賃金は、一般的な平均と同様』といって差し支えないと考えています。
就労状況や賃金に対して大きく影響するのは『二次障害の有無』『学習障害の併発』と考えても過言ではないと思いますが、これはおそらく 定型発達者においても同様のことが言えるとも推測されるので、発達障害自体が年収へ及ぼす直接的な影響については「?」です。
上記で示した通り、『一般的な発達障害者』を当てはめられるほど正確性は高くありません。
ですが少なからず本アンケートの結果のように様々な困難に立ち向かいながら収入を得て就労・生活をしている20~30代の当事者が多くいらっしゃいます。
また、同時に「休職」「就労移行支援」などの制度を利用している当事者の方もいらっしゃるという事実です。
同じ当事者として、大なり小なり皆さん困難を感じながらお仕事をされ、悩まれているだろうと想像しています。オープン/クローズ就労、休職を時に挟みながら、パートとして、就労移行支援の制度を利用して...色んな働き方で皆さんが戦っていらっしゃることは、それぞれ当事者の励みになるのではないかと思います。
何より私自身が、この結果に非常に励まされました。
なかなか正直には答えにくいアンケートにも関わらず、勇気をもって事実を回答して下さった方、RTなど協力をしてくださったすべての方に、改めて御礼申し上げます。
皆さんの生活の向上、意識の変化のための参考にしていただけましたら、非常に光栄です。
おまけ
ライフスタイル別就労状況
やはり既婚・子供ありと独身・子供なしでは明確に就労状況に差がありました。これが特性の差なのか、状況の違いによる選択の差なのかはわかりません。ちなみに、障害ごとの既婚率にはさほど大きなばらつきは見られませんでした。
あくまでオマケなので、考察は割愛いたします。
本日も最後までお読みくださりありがとうございました😊
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*1:有効票数205票中、未回答者も存在する。回答者数の少なさから、個人特定を避けるため、具体的な件数は非公表