こんにちは。よもぎです。
「ADHDの特性対策を頑張っているのになかなか上手くいかない...続かない...」そんなお悩みはありませんか?
今日はADHD対策が上手くいく秘訣「完璧主義をやめる」ことをご紹介したいと思います。
ADHDと完璧主義の相性の悪さ
あまり知られていませんが、ADHDには完璧主義者が多い傾向にあるようです。確かに私の周りの当事者も、完璧主義者が多い気がします。*1
ですが、実はよく考えるとADHDと完璧主義というのはとてつもなく相性が悪い性質です。
完璧主義者といえば、「自分が納得するまで、自分の理想通りに完璧にしたい!」という性格イメージですよね。
ではADHDの完璧主義者はどんな感じになるでしょうか。想像してみてください。
・完璧にやりたくて色々考えるが、考えている途中でまとまらなくなり、面倒くさくなる
・完璧にやろうとして時間を忘れて没頭して、他の大切な用事を忘れる
いずれの場合も、結果的に何の成果も出せないし、何も思い通りにいかないとなってしまうわけですね。
どうでしょう。ここまでで「なんか、心当たりあるな...」と思った方は正直に心の中で挙手してください。そして是非記事を読み進めていただきたいと思います。
完璧主義をやめると、なんでも思い通りになる。脱完璧主義のススメ。
さて、読み進めてはみたものの「完璧主義なのが問題なのはわかってるんだけど、そうはいっても完璧にやらないと気持ちが悪いんだよなあ」という方も多いのではないでしょうか?
私も同じだったので、その気持ちとてもわかります。安心してください。なぜそれでも脱完璧主義をおすすめするかというと、ちゃんと理由があるんです。
脱完璧主義!の理由1「成功事例が多い」
以前私が行った【特性×ライフハック】の企画で、たくさんの方からライフハックを投稿していただきました。その中で、「完璧主義をやめる」ことが、ADHD対策の大きなポイントであると確信したのが1つの理由です。
ライフハックと共に「何故上手くいったと思うか」という振り返りについても一緒に記入していただいたのですが、こんな振り返りが目立ったんです。
「理想を追い求め過ぎず、できることからやるのがコツです」
「上手くできない日があってもいいことにしました」
いかがでしょうか。
このように、事実として、完璧主義をやめて上手くいった人がいるんですね。
かくいう私自身も完璧主義をやめたら色んなことが上手くいくようになりました。
昔から「続ける能力」に問題があって、基本的に三日坊主ということが続いていたけど、最近三日坊主にならずに続けることができるようになってきた( ・ᴗ・ )⚐⚑
— よもぎ@ADHD (@yomocracy) 2018年1月16日
三日坊主を克服したので、色んなことに継続して取り組むことができるようになりました。
ちなみに、このあとフォロワーさんからの「どうやって?」という問いに対してはこう返信しています。
メンタルの問題を逆手に取って「できない時はできない時なりにやる(できなくても自己嫌悪する必要はない)」を刷り込んでいったら継続率がかなり上がってきました!!
これも、「脱完璧主義」の一つです。
例えばこのブログもそうです。前回の更新日をご覧ください。2月です!そして今は5月!!笑
でもこれが私のペースなのだ、と全然気にしないことにしています。「3ヶ月も空いちゃったし更新しづらいなあ」と思って更新をやめてしまうよりも、「3ヶ月空いたけど更新して記事が増えた!」と言う方がずっと生産的なのは明らかですよね。
脱完璧主義!の理由2「完璧主義は時に自尊心を下げる」
もう1つの理由は、完璧主義が時に自尊心を下げることです。
このブログでも度々「自尊心の低下」について触れてきました。完璧主義でいることも、実は自尊心を低下させることがあります。
私の経験を例に挙げます。
ほぼ日手帳を初めて手にした時、「スケジュールの内容でペンを色分けして、予定の書き方はこの書き方で統一しよう。仕事のアイデアはここに溜めて行こう。一言日記をここにつけて、バイオグラフを管理できるように、気分や飲んだ薬もメモして、楽しかった日にはシールを~~」とほぼ日手帳の使い方をワクワクしながら考えました。
でも実際には、ペンの色を間違え、予定の書き方はページによってバラバラ、仕事のアイデアをメモすることを忘れ、一言日記は続かない。気分や飲んだ薬を記録しやすいようにテプラまで買ったのに、ラベルを追加で作るのを忘れていつも在庫切れ。ごほうびシールはもったいなくて使いませんでした。
イメージがまったく履行されていません。しかもそれが「手帳」という目に見える形で見せつけられるわけです。すっかり手帳をつけるのが嫌になってしまって、すぐに使うのをやめてしまいました。このほぼ日手帳は、当時の彼が「来年から後輩もできるし、苦手なスケジュール管理もできるようになったらいいね」とプレゼントしてくれたものだったので、なおのこと凹みました。
やっぱり自分には手帳を使うなんて無理なんだ。どうせ三日坊主になっちゃうんだ。
と自尊心を自分で下げていたのでした。「理想通りに手帳を使えない」なんて理由で、自尊心を下げる必要ってあると思いますか?
私はないと思います。
どうすれば「完璧主義」を手放せるのか?考え方と方法。
意識する点はただ1つだと考えています。その凹み、そんなに重要なこと?ということです。
「完璧主義」なのに「完璧にできない」ADHDの凹み。これには2種類あると思っています。1つは「自分的に不快なこと」(マイルールへの抵触)、もう1つは「自分自信を許せないこと」です。それぞれの凹みを手放す考え方についてそれぞれ触れようと思います。
凹みを手放す!方法1「自分的な不快感」
例えば、先ほどの手帳の例を考えます。書き方一つとっても、こんな気持ちになりませんか?
・予定の書き方がバラバラで気持ち悪いなあ
・折角新品なのに、変なところに折り目が入ってしまった。もう嫌だ
この辺は自分にとっての不快感です。マイルールへの抵触と言ってもよいと思います。私もこういうのがあるとゾワゾワしてしまいます。全てを投げ出したくなってしまう。
でもちょっとまってください!そのゾワゾワって、そんなに重要ですか?!
長く手帳を使っていれば、ペンの色を間違えることもあるでしょう。予定の書き方が日によって違うこともあるでしょう。物は使っていれば汚れるものです。
こういうことは、ADHDに限ったことじゃなく、定型だってあるものです。
そんな些細なミスで「もう嫌だ」と投げ出したくなることこそがADHDの衝動にも近いかもしれません。
幸いにもADHDは「忘れっぽい」という特性がありますから、このゾワゾワと投げ出したくなる気持ちが衝動だということを一度自覚して寝かせましょう。そして、「まあいっか」と考えるように意識しましょう。
ある種、感情コントロールの訓練のようなものです。でもそれだけで、三日坊主にならずに物を長く使うことが出来たり、買い替える余計な出費が減るのなら、克服したいと思いませんか?
凹みを手放す!方法2「自分自身を許す」
これは先ほどの「まあいっか」の延長です。これも感情コントロールの訓練なのですが、自尊心を上げるにあたってとても大事なことです。
それは「自分自身を許す」ことです。
自分を許すって?よく聞くけどどういうこと?と思われる方も多いと思います。
わかりやすい例でいうと、初めの方に書いた「私がブログの更新が3ヶ月空いても気にしていない」が、まさに自分を許すことです。
こんな私でも、本当は毎週記事を書いて~こんなブログにして~という理想があります。ですが、私生活もありますしなかなか時間を取ることができません。暇な時でもサボってしまうことが多々あります。それでも自分のペースでやり続ければOKだ、と自分に対して意識的に寛容にしています。
そうすると、更新のペースは遅いけれど、少しずつ記事は増えるし、読者の方も増える。思った通りに更新できていないけれど、ブログ自体はちゃんと充実してくるんですね。「私ちゃんとブログ書けてるなあ」という自信に繋がるわけです。
さて、手帳の例に戻ります。凹みを手放す方法1で、以下のように考えてほしいとお伝えしました。
・元々考えていた通りに手帳が使えなかったけどいいや
・白紙があってもいいや
その上でさらに、続けてみてほしいと思います。1週間が空いても、1ヶ月空いても構いません。1歩でも多く進めてみましょう。間が空いてしまうことは恥ずかしいことではありません。どんなに間が空いていたって、もう一度やろう、と思う気持ちの方がずっとすごいことなのです。
そういうことを1つ1つ、自分の中で意識してあげることが「完璧主義を手放す」一番大切なプロセスです。
三日坊主は1日にして治らず
こうやって「無理のない時に自分のペースで少しずつやる」という成功体験を積んで、「自分はそれで良いのだ。前よりも確実に1歩積み重ねている」と意識することで少しずつ完璧主義をやめられます。
最初からルールをガチガチに作って、「あーあまたできなかった!」と投げ出してしまうよりも、できないながらも亀の歩みで少しずつ続けることの方がかっこいい!
それをよしとしていくことができると、不思議なことに三日坊主って直っていくんです。自分に寛容になった方が、適当な気持ちで長く続けることができるようになる。
これは複数の方の実体験が元ですから、二の足を踏んだり、悩んだりしている方にはぜひ意識してみてもらいたいなあと思います。
まとめ:「完璧主義」を手放し、自分を受け入れることで、楽になる
完璧主義を諦めて、自分のペースを受け入れてあげることで、「続ける」ことができるようになったり「まあいいか」と楽な気持ちになる実例を紹介しました。
ある意味メンタルトレーニングのようなものなので、はじめの頃はイライラモヤモヤが募ることも当然あります。イライラモヤモヤゾワゾワで、自分を攻撃しないようになるための通過儀礼のようなものかもしれません。
そしてこれも当然、無理して続けなくてもいいんです。少しずつ、思い出した時にでも、自分と向き合っていくことを自分のペースで続けていく。まずはそれを良しとしましょう!
最後までお読みくださりありがとうございました😊
📖参考記事
*1:ASDも併発の場合は特に、「こだわり」があるので完璧主義者的な側面を持ちやすいと考えられます。