こんにちは、よもぎです。
「人に好かれる」シリーズ第3弾を書きたいと思います。
【シリーズ過去回はこちらから】
・現役営業が教える、ADHDでも「人に好かれる」4ヶ条(1)
・現役営業が教える、ADHDでも「人に好かれる」4ヶ条(2)
前回までのおさらい
・第1条:わざとらしいくらい笑顔
→宝塚ばりの笑顔で人に接しよう。愛想悪いブスより愛想のいいブスが好かれる!
・第2条:傾聴する
→話に集中できなくても、テクニックとして「頷き」や「メモ」で印象をUPさせよう!
簡単にいうとこんな感じの内容でした。さらにおおざっぱに言うと「笑顔で人の話をうんうん頷いて聞いておけ」という一言に集約されます。
つまり、一言で表せるほど『あたりまえ』のことだったりするのです。(ちなみにド定型の我が妹はこのブログを『あたりまえ体操ブログ』と呼んでいます...)でも悪い意味ではなく事実として、『あたりまえ』のことが苦手なのが発達障害の特性の一つでもあるので、「そんな当たり前で簡単なことができない」などと落ち込む必要はないと私は思います。出来るようになりたいって思ったり、行動を変えてみたりすることは、人生においてとても大事なことです。なので私も胸を張って『あたりまえ体操ブログ』を続けていきたいと思っています。
第3条:否定語を使わない
過去の2回に比べて、ちょっと難易度が上がります。何故かというと「発達障害の人間は無意識のうちに他人を否定していることがある」からです。これ、無自覚の悪意です。
今「いやいや、私はそんなことないけどなあ」と思ったあなた。
それです。
「いやいや、私はそんなことないけどなあ」
それ、"否定語"です。
びっくりしました?!
今続けて「いやいや、否定してないし!事実だし!」って思いませんでしたか?
あのですね、それも"否定語"のひとつです。
ここまで読んで、「うそでしょ...ほんと?」って心当たりのある方は、是非読み進めていただきたく存じます。
そもそも"否定語"って?
聞いた人が"否定されたように感じる"言葉を、ここでは便宜上"否定語"と定義します。
発達障害の特性がある人にとってはなんてことない、ただの事実を表す言葉が、定型の人にとっては"否定されたように感じられる"のだそうです。
では、なぜ「否定されたように感じるのか」ですが、ポイントは「決めつけ」です。さっき、「いやいや、私は違う」と思った方は「自分は否定などしていない」と決めつけている=「え、もしかして私も否定してるかも?」という疑いがないように見えるのです。疑いなく「こうだ」と断定している(ように見える)こと自体が、定型さんにとってはしばしば「否定された」と感じられるようなのです。
もちろんわかりやすいNGワードもあります。「でも」「だって」ですね。
会話の頭に「でも~」「だって~」がよくつく人、要注意です。しかもこれ結構無自覚、無意識に発してる人が多いです。定型の人でも沢山います。だから、「私はそれないな~」と思った方も、ぜひ今一度、意識してみてください。念のため、念のためですよ!
正直「『でも』といっても否定しているつもりはないんだけどな」「決めつけなんてしてないんだけどな」という方も多いんじゃないかなと思います。ちなみに、私も常にそう思っていますし、受け手になったとしても「でも~」「だって~」で否定されたとは思いません。「へー、そうなんだ」としか感じないんです。ただ、事実として定型の方はそうじゃない方が多いように思います。
今は「なんで?」と思わず、そういうものだと考えた方がルールとして受け止めやすいです。
否定語を使わないルール
「決めつけない」「でも・だって禁止」...どんなルールにすればいいでしょうか?
とっても簡単です。イエスマンになりましょう。
何を言われても、疑問があっても、違うと思っても、まずは「なるほど」と言ってください。
疑問をぶつけるのはその次です。そして、その時に「でも」は使いません。魔法のクッション言葉を使いましょう。そのクッション言葉は「教えて下さい」です。
具体例を挙げます。
よもぎ「いいですね、スキャナー付き便利ですよね」
お客さん「AとBで迷ってるんだけど、見積貰える?」
※Aにはスキャナー機能なし、Bにはあり。
(よもぎ「え?Aにスキャナーないじゃん」)
【悪い例】
よもぎ「でも、Aにはスキャナー付いてないですが大丈夫ですか?」
【良い例】
よもぎ「なるほど、わかりました。ちなみに、教えていただきたいんですけど、スキャナー機能は必須とお考えですか?」
回りくどく見えますよね~。絶対これがいい!というわけでもないんですが、こうした方がいい理由があります。それは、この時点で「お客さんがAとBで迷っている理由」が明確に分かっていないということです。
お客さんは「Aにスキャナー付いていないことに気付いていない」かもしれませんし、「スキャナー付いてないのはわかってるんだけど、値段的に迷っているから比較したい」のかもしれません。別の理由があるのかも。上の会話だけではそこまでわからないですよね。
【悪い例】の方のよもぎの返答は、「お客さんがAにスキャナー付いてないことに気付いていない」ことを勝手に前提にしているわけです。これが決めつけです。
もしこの時お客さんが「それはわかってるけど比較したい」と思っているんだったら、「いやわかってるって!」と嫌な気持ちになるかもしれませんよね。
【良い例】の方であれば、いくらでもフォローができます。例えばこんな感じです。
(ここではじめてAにスキャナーなしと気付いていないパターンと判明)
よもぎ「そうですよね!すみません。実はAにはスキャナー機能がないので、もしかして何か他に迷われてることがあるのかなと思って。勘違い失礼しました」
お客さん「なんだ!早く言ってよ~ごめんごめん、じゃあスキャナー付いてるBとCでの見積出してくれる?」
お客さんのミス(勘違い)だったとしても、「自分が深読みしすぎちゃって!変なこと聞いてごめんね」という風に持っていくことができます。
回りくどい、うざいと思われるリスクもあるんですが、それ以上に「恥かかされた!」みたいに嫌な気持ちになる人が多いように思うので、トータルではリスク回避できます。自分を悪者にしてあげると事が円滑に進みやすいです。
それと、これにはもう一つメリットがありまして。特性由来のミスなども含めて「真面目だが、うっかりやな性格である」印象づけにつながります。
「いちいち嫌な言い方しかしないし、間違いばっかりする奴」ではなくて「真面目で一所懸命だけど、ちょっとどんくさい奴」の方が可愛がられるのです。個人的には、その方が生きやすいことが多いと思っています。
一朝一夕では身につかない
正直に申し上げると、一朝一夕でできるようにはならないと思います。
まずは「自分が否定語から入ってないかな?」と気付くこと。
それから「否定語を使わないように言い回しを変えてみる」こと。
場数を踏んでようやく、ぎくしゃくしない程度の会話が成り立つようになる、と思います。
それでもどうか、「そんな簡単にできないし!出来る人はいいよね!もうやーめた!」とおっしゃらないでください。自分を変えるためにはコツコツやっていくしかないと思いますし、私もこうやって文章に落とし込めるほど頭ではわかっているんですが、今でも失敗しています。諦めずに色々考えてやってみていると、少しずつ、周りの評価が変わってきているので、それを結果と受け止めて日々工夫してみてます。
前途多難に思える部分があるかもしれませんが、ちょっとがんばってみようかな、と思っていただけるととてもうれしいです。
本日も最後までご覧くださりありがとうございました😊
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