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あなたの情報処理は目から?耳から?自分の認知特性を知ろう!

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こんにちは。よもぎです。
突然ですが、仕事や勉強で何かを覚えるときあなたはどんな方法で記憶していますか?
目で見たものの方が覚えやすい、耳で聞いたものの方が覚えやすい。文章で書いてあるものの方が覚えやすい。図の方がわかりやすい。個人差があると思います。

 
この個人差は実は「認知特性」の違いによるものだということをご存知でしょうか?
ADHD対策にあたって、実はこの認知特性を知っていることがとても重要になってきます!今日はそんな認知特性についてご紹介したいと思います。

認知特性とは

実は過去の記事やTwitterでも何度も触れている「認知特性」。記事にするのは今更というところもありますが、改めて紹介して行きたいと思います。

認知特性とは、自分が目や耳から得た情報を、どのようにして処理しているのかということです。「視覚優位」「聴覚優位」などの言葉が有名ですね。

●視覚優位とは? 
視覚情報=目で見た情報(文章や図など)から情報をインプットしたり記憶したりすることが得意

●聴覚優位とは?
聴覚情報=耳で聞いた情報(声や音)から情報をインプットしたり記憶したりすることが得意
ADHDでは、視覚優位の方が多いと言われることが多いですね。

ADHDの物忘れ対策方法として、一般的に「メモをとる」がよく挙げられますが、これもやはり認知特性によって向き不向きがあるわけです。後述しますが筆者もバリバリの視覚優位なので、暗唱してもなかなか言葉を覚えることはできません。ひたすら文字に書き起こして目で見て覚えることが多いです。

当然どういう情報処理が得意かによって、自分に合った記憶方法も全く異なってきます。自分に合わない方法をずっと試していると、自ずと結果は出にくくなるわけなので、まずは自分の特性を知ることが大切なのがお分かりいただけると思います。

視覚・聴覚の情報処理の特徴と、かんたんな見分け方は?

もう少し掘り下げて、視覚優位・聴覚優位の特徴をご説明して行きたいと思います。また逆に、それぞれの情報処理が苦手な場合も紹介して行きます。
自分がどちらかまだピンとこないな、という方は是非参考にしてください。
 

視覚情報処理について

視覚情報処理というのは、目で見たものを元に記憶をしたり考えたりすることを言います。視覚情報処理の凸の人を「視覚優位」という呼び方をすることがあります。凸凹それぞれの特徴や具体例を見ていきたいと思います。

視覚優位、凸の特徴
目で見た情報をインプット・記憶したり、目で見える形でアウトプットするのが得意な人です。

かんたんな見分け方としては、何か記憶を思い出すときに、イラストや映像のようなものが思い出される人は視覚優位である可能性が高いと考えると良いかと思います。

視覚情報を元に脳みそが情報処理を行うので、書いて覚える、メモに残すなどの対策が特に有効になります。情報を整理するときにも、紙に書き出したり文字に起こしたりすることで頭の中が整理されることが多いようです。
また、WAIS-Ⅲでは「知覚統合」が凸の人が多い傾向にあると言われています。
📖参考記事:WAIS-Ⅲとは?(1) - 成人ADHDが理想の生活を目指すブログ


視覚凹の特徴
視覚優位と反対に、視覚情報からだけでは情報処理が十分にできない場合です。
例えば、文字や図が書かれたプリントを見ただけではイマイチ頭の中に入ってこなかったり、ミュートでゲームを楽しめなかったりするという話を聞きます。

視覚情報処理が苦手な場合、文字や図だけではピンとこないという特徴があるので、忘れ物の対策としてメモをとるだけでは不足がある可能性が高いことを念頭におく必要があります。

聴覚情報処理について

続いて、聴覚情報処理の特徴について、凸凹の特徴を見ていきたいと思います。
聴覚情報処理というのは、耳で聞いたことを元に記憶をしたり考えたりすることを言います。聴覚情報処理の凸の人を「聴覚優位」という呼び方をすることがあります。

聴覚優位、凸の特徴
耳で聞いた情報をインプット・記憶したり、聞こえる形でアウトプットするのが得意です。
かんたんな見分け方としては、何か記憶を思い出すときに、会話やその時の周りの印象的な音などが思い出される人は聴覚優位である可能性が高いと考えると良いかと思います。

聴覚情報を元に脳みそが情報処理を行うので、ボイスレコーダーで記録したり、口に出して暗唱するなどの対策が特に有効になります。情報を整理するときも人と喋ってみたり、つぶやいてみたりすることで頭の中が整理されることが多いようです。
また、WAIS-Ⅲでは「作動記憶」が凸の人が多いと言われています。

筆者の周りの聴覚優位さんには、絶対音感がある方も多いように思います。電話越しの音を聞いただけで、風景のイメージができるという話も聞くことがあります。

聴覚凹の特徴
聴覚優位と反対に、聴覚情報からだけでは情報処理が十分にできない場合です。
例えば、聞いただけのことを忘れやすい、資料のない会議が苦手、ラジオを聴いても楽しめないなどの特徴があります。

聴覚情報処理が苦手な場合、確認事項を電話だけで行うと、忘れてしまいやすかったり、間違った情報をインプットしてしまうなどの可能性があるので、必ずメモに残すなどの対策が必要であることを念頭に入れたほうが良いですね。

視覚凸/聴覚凹、聴覚凸/視覚凹は同時に起こりやすい?

これははっきりとは言えませんが、やはり視覚凸の方は聴覚凹、聴覚凸の方は視覚凹という場合が多いように思います。ただ、凸凹の問題よりも、結局自分の特性としてどちらが強いか、ということを認識することが重要だと考えています。

気をつけたいのは、視覚優位・聴覚優位は「目の良さ」「耳の良さ」や「視覚過敏」「聴覚過敏」とは全く別物ということです。(実際、筆者は視覚優位ですが、聴覚過敏も持っているので小さな物音にも敏感に反応します。)

自分の認知特性を知るためには?

ここまで認知特性について紹介して来ましたが、イマイチ自分がどちらなのかピンとこない方もいらっしゃると思いますので、認知特性を知るための本を紹介します。
『医師の作った「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』(光文社新書) 本田真美 著
医師の作った「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン

(私のブログやTwitterではお馴染みの本ですね!)

この本では「視覚優位」「聴覚優位」の認知特性に、「言語優位」を追加して細分化し、6つの特性に分けています。

①視覚優位 写真(カメラアイ)タイプ
②視覚優位 三次元映像タイプ
③言語優位 言語映像タイプ
④言語優位 言語抽象タイプ
⑤聴覚優位 聴覚言語タイプ
⑥聴覚優位 聴覚&音タイプ


質問に答えて行くと、自分がどのタイプに該当するかがわかります。それぞれのタイプについての解説は本の中に詳しく載っていますので、自分と照らし合わせながらどんな工夫が自分に向いているのかぜひチェックしてみてください。

参考:筆者よもぎの結果と特徴
以前にも紹介したことがありますが、私の結果は以下のような感じです。

③言語優位 言語映像タイプが33でもっとも点が高く、ついで②視覚優位 三次元映像タイプが31で得意ということがわかります。⑥聴覚優位 聴覚&音タイプが1で最低です。ボーダーが20なので、特に極端に聴覚情報処理が苦手なのがお分りいただけると思います。

私が視覚優位であるということははじめにもお伝えしましたが、WAIS-Ⅲの結果では言語理解と知覚統合が凸なので、言語•視覚の両方が得意であることには非常に納得がいきます。

資料のない会議では、必ず手元のノートにメモや図を書いて自分で情報をうまく整理しながら参加するようにしたり、電話で聞いたことは必ずメールに書き起こして確認してもらうなど、「耳で聞いたことだけではうまく情報処理ができない」特性を補うようにしています。
📖参考記事:自分のWAIS-Ⅲの結果をさらに詳しく掘り下げた - 成人ADHDが理想の生活を目指すブログ

 

まとめ:認知特性を知って、自分に合った対策をとろう

今回はADHDと最近わかった方向けの基本的なことをまとめてみました。繰り返しになりますが、いろんなADHDのライフハックが巷にはあふれています。自分の特性にあった対策をすればそれだけ結果が出るのも早くなります。

ぜひ、対策しても結果が思うように出ないと悩む前に、今一度自分の特性について見直してみることをお勧めします。

本日も最後までお読みくださりありがとうございました😊


📚参考文献
・『医師の作った「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』(光文社新書) 本田真美 著
・『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本』(翔泳社) 對馬 陽一郎 著


📖参考記事

www.yomocracy.co
 

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