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上司に褒められるようになる、ADHDのタスク管理

こんにちは。よもぎです。

今日はタスク管理の話をしたいと思います。

実は少し前にTwitterにて『診断前の仕事における私のポンコツ具合』を紹介したのですが、結構反響がありまして。「励まされた」「どうやって改善したの?」とお声をかけていただきました。ありがとうございます、嬉しいです。

 ※『ポンコツ具合』はこちら→https://t.co/9hoYvPOx1F

その後Twitterではちょっとしたコツのようなものをイラストで載せたのですが、折角なので『タスク管理の改善』について、ブログでも細かく紹介したいと思います。

 

タスク管理ができない理由

そもそもタスク管理ができないと納期が守れません。逆に言うと納期が守れない人はタスク管理が下手です。ADHDの当事者の方は、これが苦手とよく言われています。 よもぎもこの『タスク管理』が壊滅的に苦手で、仕事をする上で最も困っている部分でした。

タスク管理が出来なかった頃の私

毎日こんな感じでした。f:id:yomocracy:20170626162405p:plain

どうですかこれ。我ながらひどいけど、これはまだいい方の例です。
とにかく毎日驚いていましたね、「えっ?!いないの?!」「えっ?!もう〆切なの?!」あまつさえ、「そのせいで予定が狂っちゃったなあ」とまで思っていた始末・・・。
当然納期は守れないことの方が多く、いつも叱られるダメダメ会社員でした。
 

何故タスク管理ができなかったのか?

ではなぜタスク管理が下手なんでしょう?私の場合、理由として以下の3点が大きな割合を占めていました。

(1)先延ばし癖
 →すぐにやらない、気が向いた時にと思ってしまう

(2)自分の抱えているタスクを把握できていない
 →タスクの全体量や、それぞれにかかる手間を正しく把握していない

(3)期限感覚がおかしい
 →「急ぎじゃないし」と1週間案件を放置できる神経
 →「まだ大丈夫」と思っていたら既にアウトだった、の常習犯


特に、「設定した期限は適切か?現在の進捗状況を正しく理解できているか?」の認識が間違っていたと思います。当時の自分はこれでも「ちゃんとできてる」と本気で思っていたんですよね。実際にはまったくできていません。これがまさに『認知のゆがみ』です。

「ちゃんとタスクは管理できてるはずなのに、なぜか間に合わなくなる」「周りのせいで遅れたのに何故か自分だけ叱られる」と悩んでいる当事者さんの中には、もしかすると私みたいに真実が見えてないという人がいるかも。

今はうまくいっているタスク管理

今はタスク管理、結構できている自信があります。大変ありがたいことに、上司から「苦手を感じさせない程、きちんと管理ができるようになった」と評価ももらいました!

理屈は後にして、まずは「どうしているのか」具体的な方法を紹介します。
 

うまくいくスケジュールの立て方

何事も「終わりから考える」ことが大切です。これが極意です!
ひとまず、「納期(〆切)」「TODOリスト(手順書)」「関係者のスケジュール」を洗い出して下さい。
「お客様に見積書を提出する」タスクを例にして、順番に説明していきます。

(1)納期(〆切)

とにかく日時を明確にすることが大事です。よもぎの場合は、ゴールが見えないままだと「まだ大丈夫じゃないかな」などと甘えにつながりやすかったです。

でも、すべての仕事に明確な〆切があるわけじゃないですよね。「なる早で」「急がないんだけど」はよく聞く言葉です。こういった明確な納期がないものについては、可能な限り自分から具体的な日時を指定します。

【例】〆切の日時指定
お客様「急ぎじゃないんだけど、来週くらいに見積書をもらえる?」
よもぎ「では、来週の月曜日まででよろしいですか?」
お客様「いいよ!」

こんな感じで、バンバン〆切を決めていきます。

ゴールが決まりました

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(2)TODOリスト(手順書)

次に「完成までにやらなくてはならない作業」を全部書きます。面倒くさいですが、初めの頃はとにかく細かく書くことがお勧めです。

【例】「タスク:見積書をお客さんに作って送る」
① 価格表をチェックして金額を算出する
② 先輩に金額の作り方を見てもらう
③ 先輩のOKが出たら、指定の書式に記入する
④ 宛名、日付、件名に間違いがないかお客さんに確認する
⑤ 印刷して、担当印を押す
⑥ 部長に確認し、印をもらう
⑦ PDFにする
⑧ お客様にメールでPDFを送る
⑨ お客様に念のため電話で一報入れる
⑩ 原本を郵送で送付する手続きをする


なんでここまでするかというと、私の場合は「次に何をすればいいかパッと思いつかず、考えるのが面倒くさくて先延ばしにする」という部分があったからです。手順さえわかっていれば何も考えなくても取り組めますし、中断しても再開するのが楽になることに気付きました。
これで道のりが明確になります。

(3)関係者のスケジュール

(2)で作ったTODOリストの中の、登場人物のスケジュールを確認します。ここで言えば「先輩」と「部長」が関係者ですね。

★提出日までにいない日が結構あることがわかりました!

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ここに(2)で分解したTODOを当てはめてみると、「先輩や部長がいる間にやらなくてはいけないこと」がわかりますよね。駅伝で言うところの中継地点みたいなものです。スケジュールに落とし込んでみます。

先輩に確認してほしい②と、部長の印を押してもらう⑥があることに気付きました

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ここまできたら、あとは残りのタスクを埋めていくだけです。
★こんな感じになりました。

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よっしゃー!完成だ!となりがちなのですが、更にここで気をつけていることが3点あります。

ダメ押しで見直す3つのこと

1つ目は、「自分が思っている以上に余裕を持たせる」ことです。基本的に見通しが甘いので思ったより時間がかかる、ということを最初から予定に入れてしまうんです。(半日でできるかなと思ったものは1日、1日でできると思ったものは2日、など)
どのくらい余裕を持たせればいいのかは、色々試してみるしかありませんが、私は慣れるまで想定の3倍くらいの時間を取るようにしていました。

2つ目は、「この時点で無理そうと思ったら、〆切の引き直しが必要」ということです。〆切を動かせない場合は「今のままでは〆切に間に合わない可能性がある」ことを速やかに上司に報告します。間に合えば間に合ったでOKですが、間に合わない可能性が少しでもあることが問題なのです。

3つ目は、「このスケジュールはあくまでデッドライン」ということです。つまり、これを超えたら納期遅れになる最低限のラインでしかありません。次の日に部長が急病で休むかもしれないし、自分に急な出張が入るかも。「せっかく頑張って進めているのに途中で予定が狂ったらもったいないじゃん!」くらいに思って、早くできるものはさっさとやってしまいます。

「ええ~、そうするとその分多く働かなきゃいけなくならない?」と思った怠け者さん!(※私です)いいことも沢山あります。この3つを気を付けて仕事をするだけで、「ちゃんとスケジュールが立てられて、〆切を守れる上に、仕事の早い人」だと勝手に思ってもらえるようになります。
〆切守れないダメダメ会社員からこんな評価に変わったら、嬉しくないですか?
私はとっても嬉しかったです。

 

おわりに

以上、今の私のタスク管理の基本を紹介させていただきました。
もちろん真似してすぐにはできるようになるとは限りません。でもそれは定型の人も発達の人も一緒です。私も沢山失敗しながら半年くらい色々試してようやくここまでたどり着きました。(社会人1年目でできるようなことなのに、です!笑)

周りからの評価が変わるのも、何か月も何年もかかるかもしれません。それでもあきらめずにトライ&エラーで自分に合った方法を見つけていけば、必ず結果が出る日が来ると、私は思っています。

これを読んでくださったどなたかが、1人でも、一歩でも踏み出せたら、とてもうれしいです。


最後まで読んでくださってありがとうございました😊